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要介護の認定が出たら、次はケアマネジャーを決めます。葛飾区の場合、区役所や地域包括支援センターでもらえる一覧には百件以上の事業所名が並んでいて、上から順に電話をかけていける量ではありません。
このページは、葛飾区でケアマネジャーを探す人のために、区内の実数と、146件をどう絞り込むかを整理したものです。厚生労働省の公表データを独自に集計しています。
葛飾区のケアマネ事業所は146
葛飾区にある居宅介護支援事業所——ケアマネジャーが所属する事業所は、146件です。
出典:マモリア調べ(厚生労働省「介護サービス情報公表システム」2026年6月末時点/全国1,889市区町村)
東京都内の市区町村の中央値は40件、全国の中央値は9件ですから、葛飾区は全国の水準の16倍にあたります。ケアマネ事業所が1つもない市区町村は全国に31(1.6%)しかなく、そもそも不足が起きにくいサービスではあるのですが、葛飾区はその中でも突出して多い地域です。
数が多いのは良いことのはずです。ところが実際にこの一覧を渡された家族が最初にぶつかるのは、146件のどれが自分の親に合うのかを判断する材料が、一覧のどこにも書かれていないことです。載っているのは事業所名、住所、電話番号だけ。得意分野も、いま新規を受けられるかどうかも書いてありません。
だからこのページの本題は「探す」ではなく「削る」です。146件を4〜5件まで落とす方法を先に決めてしまえば、半日で終わります。
146件の一覧は、どこでもらえるか
もらえる場所は3つあります。同じ「一覧」でも中身が違います。
| もらう場所 | もらえるもの | ひとこと |
|---|---|---|
| 地域包括支援センター | 担当圏域の事業所一覧。空き状況を把握していることが多い | いちばん実用的。146件を最初から数件に絞ってもらえる |
| 葛飾区役所の高齢者支援課 | 区内全域の公式一覧 | 網羅的だが、そこから選ぶ材料は付いてこない |
| 介護サービス情報公表システム(厚労省) | 全国の事業所を条件で検索できる | 職員数などは載るが、更新が年1回で実態とずれることがある |
葛飾区は事業所数が多いぶん、区役所の一覧をそのまま受け取ると作業量が増えるだけです。最初から地域包括支援センターで「親が住んでいるのは◯丁目です。いま新規を受けられるところを教えてください」と聞くほうが速い。センターは担当する圏域が決まっているので、住所を伝えるだけで候補がぐっと狭まります。センターに何を頼めるかは地域包括支援センターに何を頼めるかにまとめています。
146件を4〜5件に絞る
絞り込みは、次の順番でかけると迷いません。
| 順番 | 条件 | 効き方 |
|---|---|---|
| 1 | 親の家から近い圏域か | 候補が一気に減る。訪問の速さに直結する |
| 2 | いま新規を受けられるか | ここで半分以上が消える。時期によっては数件しか残らない |
| 3 | 必要なサービスの経験があるか | 医療依存度が高い、認知症がある、独居——どれかで絞る |
| 4 | 系列サービスの有無 | 優劣ではなく、把握しておく項目 |
順番が大事です。1と2を先にかけないと、良さそうな事業所を調べてから「受けられません」と言われることになります。ケアマネジャー1人が担当できる件数には上限があるため、繁忙期には区内の多くが埋まります。
3で何を選ぶかは、親の状態で決まります。退院直後で医療的な処置が続くなら訪問看護との連携経験、認知症が出ているなら認知症対応の実績、独居なら見守りの組み立て方。要介護度によって使える上限額も変わるので、要介護度の目安と使える上限を先に見ておくと話が具体的になります。
電話で聞く5つのこと
4〜5件に絞れたら電話をかけます。聞くのはこの5つで足ります。
| 聞くこと | なぜ聞くか |
|---|---|
| いま新規を受けられますか | 最初に確認する。ここが「いっぱいです」なら以降は無意味 |
| ◯◯(町名)まで来ていただけますか | 区内でも事業所によって受け持ち範囲が違う |
| 夜間や休日に連絡がついたことはありますか | 葛飾区は夜間の受け皿が薄い。組み方を知っているかが分かる |
| おたくは系列にサービスをお持ちですか | 勧められるサービスの偏りを事前に把握する |
| 担当になる方は何年目ですか | 経験年数そのものより、答え方に事業所の姿勢が出る |
1件あたり3分で終わります。相手が「まずお会いしてから」で終わらせず、電話口で状態を聞き返してくる事業所は、実務でも先に動いてくれることが多い——これは146件を回っても変わらない目安です。
葛飾区は昼が厚く、夜が薄い
ケアマネジャーが組めるケアプランは、その地域にある事業所の範囲を超えられません。葛飾区の在宅サービスは、はっきりした偏りがあります。
出典:マモリア調べ(厚生労働省「介護サービス情報公表システム」2026年6月末時点/全国1,889市区町村)
訪問介護136件、地域密着型通所介護91件、デイサービス69件。日中を支えるサービスは、東京都の中央値の4〜6倍あります。ここは選べます。
一方で、夜間対応型訪問介護は区内に1件、看護小規模多機能型も1件、定期巡回・随時対応型は3件です。夜間や早朝に人が来る仕組みは、事実上ほとんど選択肢がありません。訪問リハビリ5件、小規模多機能型5件、認知症対応型通所介護3件も同様です。
これは葛飾区が特別に遅れているという話ではなく、全国的に24時間系のサービスが薄いことの表れでもあります。定期巡回は全国の67.8%の市区町村に1件もありません。ただ、「事業所が多い区だから何とかなる」という前提で在宅の計画を立てると、夜の部分だけが最後まで埋まらないことになります。夜間の体制の作り方は夜中に親が倒れたら誰が来るのかにまとめています。
だからケアマネジャーを選ぶ段階で、夜をどう組むつもりかを聞いておく価値があります。訪問介護の事業所が136件あるので、早朝・夜間の時間帯に対応する事業所を組み合わせる作り方が現実的です。訪問介護の探し方は訪問介護が見つからない理由を参考にしてください。
合わなかったら、変えられる
ケアマネジャーは理由を問わず変更できます。契約は事業所と結んでいるだけなので、許可も回数制限もありません。146件あるということは、変更先には困らないということでもあります。
手順は、新しい事業所を決めてから、いまの事業所に終了を伝える。この順番だけ守ってください。逆にすると担当者がいない空白期間ができます。
判断の目安は、伝えたことが翌月のケアプランに反映されているかどうかです。反映されないことが2回続いたら、相性ではなく仕事の問題です。詳しい手順はケアマネジャーの選び方と変え方にあります。
葛飾区にないもの、厚いもの
葛飾区で1つも事業所がないサービスは、21の主要サービスのうち1つだけです。
| 葛飾区に1つもないサービス | 全国で0件の市区町村 | 都内で持っている地域 |
|---|---|---|
| 介護医療院 | 1,328(70.3%) | 板橋区4/足立区4/八王子市3/青梅市3 |
介護医療院は全国の7割の市区町村にないので、葛飾区が特別に不足しているわけではありません。ただし医療的な管理が必要なまま長く入る先を考える場合、区内には候補がないということです。介護医療院は地域密着型ではないので区外でも申し込めます。
逆に葛飾区が厚いのは、地域密着型通所介護91件(東京都の中央値16件)、グループホーム33件(同8件)、訪問看護56件(同21件)です。認知症のある人が通う先と、医療的な訪問の受け皿は都内でも多いほうです。特別養護老人ホームも20件(同7件)あります。
葛飾区の全21サービスの事業所数と、都内・全国との比較は葛飾区の介護事業所674件にまとめてあります。
まとめ
| 押さえること | 内容 |
|---|---|
| 葛飾区のケアマネ事業所 | 146件(東京都の中央値40・全国の中央値9) |
| 一覧のもらい方 | 地域包括支援センターが最短。担当圏域で候補を絞ってもらえる |
| 絞る順番 | 圏域 → 新規可否 → 経験分野 → 系列の有無 |
| 電話で最初に聞くこと | 「いま新規を受けられますか」 |
| 葛飾区の弱点 | 夜間対応型1件・看護小規模多機能1件・定期巡回3件 |
| 葛飾区にないもの | 介護医療院(全国の70.3%の自治体も0件) |
最初の一手は、146件の一覧を自分で処理しようとせず、地域包括支援センターに住所を伝えて「いま受けられる事業所」を4〜5件に出してもらうことです。そこから電話をかければ、その日のうちに決まります。
よくある質問
ケアマネジャーに料金はかかりますか。
かかりません。居宅介護支援は介護保険から全額給付されるため、利用者の自己負担はゼロです。ケアプランの作成も、事業所との連絡調整も、月1回以上の訪問も無料です。介護にかかるお金の全体像は介護費用は月いくらかにまとめています。
146件もあるのに、断られるのはなぜですか。
ケアマネジャー1人が担当できる件数に上限があるためです。事業所の数ではなく、そこに在籍するケアマネジャーの人数と空きで決まります。区内が一斉に埋まる時期もあるので、自力で電話を続けるより、地域包括支援センターに「何件か当たったが受けてもらえない」と伝えて調整に入ってもらうほうが早く進みます。
葛飾区以外の事業所でもいいですか。
居宅介護支援に住所地の制限はないので、足立区や江戸川区、松戸市の事業所とも契約できます。ただしケアプランに載せるサービスのうち地域密着型(地域密着型通所介護、定期巡回、夜間対応型、小規模多機能、グループホーム、地域密着型特養)は原則として葛飾区の住民しか使えないため、区内の事情に詳しい事業所のほうが組みやすくなります。葛飾区は地域密着型通所介護が91件あるので、この差は小さくありません。
ホームページがない事業所は避けたほうがいいですか。
その必要はありません。ケアマネ事業所を運営する法人の87%は1事業所だけの小規模な法人で、広報に人手を割いていないだけです。全国でも34.7%がホームページを持っていません。判断材料は電話での応対と、初回面談での具体性です。ネット上に情報がないことは、質の低さを意味しません。
認定の結果が出る前でも相談できますか。
できます。申請から結果までは原則30日かかりますが、その間も地域包括支援センターやケアマネジャーに相談でき、暫定のケアプランでサービスを先に使うこともできます。認定を待ってから動くと、そのぶん在宅の体制づくりが遅れます。流れは介護保険の申請の流れにまとめています。