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介護保険の認定が出たあと、最初に決めるのがケアマネジャーです。ところが「どこに何人いるのか」がまず分かりません。役所は一覧をくれますが、そこに載っているのは事業所名と電話番号だけで、選ぶ材料がないまま1件目に電話することになります。
このページは、横浜市泉区でケアマネジャーを探す人のために、泉区の実数と、その39件をどう絞るかを整理したものです。厚生労働省の公表データを独自に集計しています。
泉区のケアマネ事業所は39
横浜市泉区にある居宅介護支援事業所——いわゆるケアマネジャーの事業所は、39件です。
出典:マモリア調べ(厚生労働省「介護サービス情報公表システム」2026年6月末時点/全国1,889市区町村)
数だけを見れば、泉区は恵まれています。全国の市区町村の中央値は9件ですから、その4倍以上あります。神奈川県内の中央値38件ともほぼ同じで、県内では平均的な水準です。
ケアマネ事業所が1つもない市区町村は、全国に31しかありません。1,889市区町村のうち98.4%にはあるということです。つまりケアマネに関しては、地域による「ない」問題はほとんど起きません。
問題は数ではなく、39件のうちどれが自分の親に合うのかを、事前に判断する材料がないことです。ここから先はその話をします。
39件の一覧は、どこでもらえるか
もらえる場所は3つあります。手間と情報量が違います。
| もらう場所 | もらえるもの | ひとこと |
|---|---|---|
| 地域包括支援センター | 区内の事業所一覧。空き状況を把握していることが多い | いちばん実用的。「いま受けられるところ」を聞ける |
| 泉区役所の高齢・障害支援課 | 公式の一覧 | 網羅的だが、空き状況までは分からない |
| 介護サービス情報公表システム | 全事業所の届出情報 | 自宅で調べられる。ただし読み解きに慣れが要る |
おすすめは地域包括支援センターです。理由は、一覧に載っていても「いま新規を受けられない」事業所がかなりあるからです。ケアマネ1人が担当できる件数には上限があり、埋まっている事業所に電話しても断られます。39件に順番に電話をかけて、10件断られてから気づく、ということが実際に起きます。
地域包括支援センターでは「いま空きがあるのはこのあたりです」という絞り込みをしてもらえます。地域包括支援センターに何を頼めるかで、聞き方をまとめています。
ホームページで調べようとすると行き詰まる
一覧をもらったら、次はそれぞれを調べたくなります。ここで壁に当たります。
出典:マモリア調べ(厚生労働省「介護サービス情報公表システム」2026年6月末時点/全国1,889市区町村)
ケアマネ事業所は、ホームページを持たない割合が34.7%あります。3件に1件は、事業所名で検索しても何も出てきません。これは全サービスの中でも高い水準です。
理由ははっきりしていて、居宅介護支援事業所の多くが小さな法人だからです。ケアマネ事業所を運営する法人の87%は、その1事業所しか運営していません。広報にかける人手がありません。
つまり泉区の39件についても、10件以上はネットで調べても実質何も分からないと考えておいたほうがいい。そして、ホームページがないことは事業所の質とは関係ありません。地域で長くやっている良い事業所ほど、宣伝の必要がなくて作っていない、ということもあります。
ここが介護の入口の厄介なところです。いちばん最初に選ばなければならないものが、いちばん比較しづらい。だから、調べるより聞くほうが早くなります。
電話で聞く5つのこと
絞り込んだら電話します。1件あたり5分で終わります。聞くのはこの5つです。
| 聞くこと | なぜ聞くか |
|---|---|
| いま新規を受けられますか | これが通らなければ他は聞くだけ無駄。最初に確認する |
| 自宅(住所)まで来ていただけますか | 同じ区内でも、事業所によって訪問できる範囲が違う |
| 担当になる方の経験年数を教えてください | 事業所ではなく、担当する「人」で決まる部分が大きい |
| 医療的なケアが必要になったときの実績はありますか | 訪問看護や主治医との連携の慣れが出る |
| 緊急のとき、連絡はどこにつながりますか | 夜間・休日の体制。ここは事業所によって大きく違う |
3件も電話すれば、応対の速さと具体性で差が見えてきます。「うちは何でもやります」と答える事業所より、「その状態なら訪問看護を先に入れたほうがいい」と踏み込んでくる事業所のほうが、あとで頼りになります。
選ぶときに効く3つの視点
電話が終わったら、次の3つで比べてください。
1つ目は、事業所の場所です。泉区は面積が広く、区の端から端までは車で20分ほどかかります。何かあったときに来てもらえる距離かどうかは、実務でかなり効きます。
2つ目は、母体です。居宅介護支援事業所には、系列に訪問介護やデイサービスを持っているところと、ケアマネ単独のところがあります。系列があると連携は速い一方、そのサービスを勧められやすくなります。単独なら中立ですが、手配に時間がかかることがあります。どちらが良いということはなく、「おたくは系列のサービスをお持ちですか」と聞いて、把握しておくのが正解です。
3つ目は、相性です。ケアマネジャーとは、これから何年も月1回以上会います。親と直接話す人でもあります。初回の面談で親の顔を見て話すか、こちらの家族だけを見て話すか——ここは意外とはっきり出ます。
合わなかったら、変えられる
知られていませんが、ケアマネジャーは理由を問わず変更できます。契約は事業所と結んでいるだけで、変更に許可は要りません。回数の制限もありません。
手順は2つだけです。新しい事業所を決めてから、いまの事業所に「終了します」と伝える。順番を逆にすると、担当がいない空白期間ができます。
変えるべきかどうかの目安は、「言ったことが翌月のケアプランに反映されているか」です。反映されていないことが2回続いたら、相性の問題ではなく仕事の問題です。詳しい判断基準と手順はケアマネジャーの選び方と変え方にまとめています。
泉区で先に知っておくこと
ケアマネジャーが組めるケアプランは、その地域にある事業所の範囲を超えられません。だから、泉区に何がないのかを先に知っておくと、話が早くなります。
| 横浜市泉区に1つもないサービス | 全国で0件の市区町村 |
|---|---|
| 地域密着型特別養護老人ホーム | 1,003(53.1%) |
| サービス付き高齢者向け住宅 | 1,554(82.3%) |
| 介護医療院 | 1,328(70.3%) |
この3つは全国的にも少ないサービスなので、泉区が特別に不足しているわけではありません。ただし地域密着型特養は、原則としてその市区町村の住民しか使えません。泉区にないということは、この選択肢が制度的に存在しないという意味です。特養を考えるなら広域型を探すことになります。
逆に泉区が厚いのは、グループホーム33件(神奈川県の中央値15件)、ショートステイ17件(同9件)、特別養護老人ホーム15件(同7件)です。認知症と、泊まりの受け皿は県内でも多いほうです。
泉区の全21サービスの事業所数と、県内・全国との比較は横浜市泉区の介護事業所279件にまとめてあります。
まとめ
| 押さえること | 内容 |
|---|---|
| 泉区のケアマネ事業所 | 39件(神奈川県の中央値38・全国の中央値9) |
| 一覧のもらい方 | 地域包括支援センターが最短。空き状況まで分かる |
| 調べにくさ | ケアマネ事業所の34.7%はホームページなし。運営法人の87%が1事業所のみ |
| 電話で最初に聞くこと | 「いま新規を受けられますか」 |
| 変更 | 理由不要・回数制限なし。新しい先を決めてから今の事業所に伝える |
| 泉区にないもの | 地域密着型特養/サービス付き高齢者向け住宅/介護医療院 |
いちばん実務的な一手は、39件を自分で調べようとせず、地域包括支援センターで「いま受けられる事業所」を3〜4件に絞ってもらうことです。そのうえで電話をかければ、半日で決まります。
よくある質問
ケアマネジャーに料金はかかりますか。
かかりません。居宅介護支援は介護保険から全額給付されるため、利用者の自己負担はゼロです。ケアプランの作成も、サービス事業所との連絡調整も、月1回以上の訪問も無料です。有料だと思って相談をためらう必要はありません。
泉区の事業所でないとだめですか。
居宅介護支援に住所地の制限はないので、隣接する戸塚区や瀬谷区の事業所でも契約できます。ただし実務では、訪問の距離が近いほうが動きが速くなります。また、ケアプランに載せるサービスのうち地域密着型(地域密着型通所介護、定期巡回、夜間対応型、小規模多機能、グループホーム、地域密着型特養)は原則として泉区の住民しか使えないため、泉区の事情に詳しい事業所のほうが有利です。
断られ続けています。どうすればいいですか。
ケアマネ1人が担当できる件数には上限があるため、時期によっては区内の多くが埋まります。自力で電話を続けるより、地域包括支援センターに「何件か当たったが受けてもらえない」と伝えてください。センターは空き状況を把握していることが多く、調整に入ってもらえます。それでも決まらない場合、暫定的にセンターがケアプランを作る扱いになることもあります。
ホームページがない事業所は避けたほうがいいですか。
その必要はありません。ケアマネ事業所を運営する法人の87%は1事業所のみの小規模な法人で、広報に人手を割いていないだけです。全国でも34.7%がホームページを持っていません。判断材料は電話での応対と、初回面談での具体性です。ネットに情報がないことは、質の低さを意味しません。
要介護認定の結果が出る前でも相談できますか。
できます。認定の申請から結果までは原則30日かかりますが、その間も地域包括支援センターやケアマネジャーに相談は可能です。暫定のケアプランを作ってサービスを先行して使うこともできます。認定を待ってから動き始めると、そのぶん在宅の体制づくりが遅れます。申請の流れは介護保険の申請の流れにまとめています。