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圧倒的な「つけ心地」。整体×下半身美人ベルトの効果とは?

日本では認知度の低い“骨盤臓器脱”は性器脱とも言われ、膀胱脱、子宮脱、直腸脱などの臓器が外に突出してしまう症状です。圧倒的に女性患者数が多く、海外の報告では女性の生涯羅患率が11.1%と報告されている文献もあります。
羞恥心から我慢を重ね、症状が進んでから病院を受診すると手術しかないと言われるケースが多いのが現状のようです。
今回は、独自開発の整体プログラムと“下半身美人ベルト”でメスを入れずに改善を目指す、バランス工房代表の岡林秀和さんにお話を伺いました。

“骨盤臓器脱“手術前に試してほしい 「下半身美人ベルト」




―はじめに、骨盤臓器脱とはどのような症状なのでしょうか。

圧倒的に女性に発症することが多く、骨盤に収まっている3つの臓器、直腸(肛門)、膀胱、子宮が、骨盤の底のそれぞれの穴から、出てきてしまう症状です。分かりやすい初期症状は“尿漏れ”です。
骨盤は骨盤底筋群という筋肉で支えられていて、出産・加齢で筋力が弱まると、臓器を支えきれずに突出してしまいます。股の間にピンポン球の様なものが当たる違和感から気付く事が多いようです。



(出典:秋田大学大学院腎泌尿器科学講座)


現状、症例データとしては明らかにできていませんが、70歳以上の方が最も多く、40~50代の方、以前手術で治療して再発した方などからご相談いただいている、という状況です。
もしかすると、諦めてしまっている方や、若い世代で恥ずかしくて問合せすらできない方も、いらっしゃるのではないかと考えています。

<骨盤臓器脱の有病率(%)>



(出典:メディカルトピア草加病院)

病院での治療は、主に3つの手術があり、よく知られているのは、体内にメッシュを挿入して突出した臓器を支えて上に吊りあげる手術です。
この手術は根本的に治すものではなく、術後、筋力低下が進んでさらに臓器が下がってきても自動で引き上げてくれるものではないので、再発の可能性はあると思います。
根治には骨盤底筋という筋肉を鍛えることが1番重要ですが、この筋肉は強化が困難です。
“骨盤底筋体操”という肛門や膣をキュッと締めるような運動で鍛えますが、自分で力を入れているつもりでも、骨盤の下側が広がっていると、力がきちんと入りません。
骨盤底筋体操で治れば良いのですが、それでは間に合わずに症状が進行する方が非常に増えているのではないか、というのがご相談件数から推察されます。

―確かに人には言いにくい疾患ですね。“下半身美人ベルト”は骨盤臓器脱に、どのような効果を期待できますか?

「できることなら骨盤臓器脱の手術でメスを入れずに改善していただきたい」私たちの何よりの願いです。
1度手術をしてしまうと、癒合のリスクや元の状態に完全に戻ることは難しくなってしまいますので、まずは手術の前に一度試していただきたいと思っています。



下着の上から恥骨部分に地面と平行に、心地良く締めて、お尻側は少し下げます。曲がったり、きつく締め過ぎると、期待する効果は得られません。
骨盤の下側に正しい位置で締めることによって、骨盤底筋にしっかり力が入るようになり、膀胱、子宮、直腸が上がってきて骨盤臓器脱の症状の改善が期待できます。
例えば咳をしたり、階段を上る時、尿漏れはお腹に力が入ると起こる方が多いのですが、軽い症状の方だと装着して15分程度で止まる方もいます。

実際の利用者様の事例ですと、尿漏れの方が非常に多く、使い始めると尿の頻度が減ったという声を多数いただいています。
また、午後になると臓器が外に出てきてしまう症状にお困りだった方は、“下半身美人ベルト”と併用して、骨盤高位という姿勢をとるつけ方をお教えしたところ、午後になっても臓器が出なくなって、尿漏れが気にならなくなりました。
尿の飛び散りに悩んでいた方は、臓器脱整体と併用して症状が良くなりました。

―手術の要・不要は大きな分岐ですね。どのような経緯で開発に至ったのでしょうか。

手術で根治するなら、ここまで使命感を持って取り組まなかったかもしれません。恥ずかしい思いをして手術して、まだなお再発に悩むのは可哀相すぎるじゃないですか。
「もし自分のお母さんやおばあさんがなったら」と考えたら、いてもたってもいられず「手術しなくても改善する可能性があるよ」と早く教えてあげたいと心から思いました。

開発前は骨盤臓器脱の方には別メーカーのベルトをお薦めしていましたが、2週間程度でムレやつけ心地の悪さから、やめてしまう方が多く、私なりに色々と改善したい点が出てきました。

何年かかっても「良いものを作りたい」と、ホーム―ページに掲載したところ、銅線糸(ドウセンシ)の特許技術を持つ企業さまが連絡をくださいました。
「何年かかっても良いです。やりましょう!!」と仰っていただき、今があります。
通常ならそんな案件はおやりにならないと思うのですが、今でも一緒に、細かな改良をし続けてくださって、現在も改良試作品を2つ作っていただいています。

―日々改良し続けているのですね。開発の“こだわり”を教えてください。

症状の改善のためには「つけ続けられて、効果がある」ベルトであることが、とても大切です。
つけ心地がよくて、伸縮率のバランスが絶妙な“つけ心地“に徹底的にこだわって、8年間で20作品以上を試作しました。
整体の施術は、通常1ケ月ごとが目安です。その間は骨盤ベルトで矯正した骨盤の歪みを防止すると、結果として良い費用対効果で改善していくことができます。

人って、ちょっと調整するだけっていうのも面倒くさいものですよね。
“下半身美人ベルト”は1年中ずっとつけていられる“つけ心地”を追求しました。実際に2年位ずっとつけている方もいらっしゃいます。私もつけていますが、夏でもムレずに快適です。
従来品はファッションに響いてしまうような分厚さだったので、薄さにもこだわって、ズボンでも響かないようにしました。

さらに、NASAの宇宙飛行士が履いていく靴下に採用されている銅線糸という、菌が発生しても減少する特許技術の糸を織り込んでいます。O-157のような強い菌が発生しても18時間で91%が死滅しますので、洗わなくても匂いがしません。
とは言え、毎日歩いたり走ったりする方だと汗をかきますから、洗いたいですよね。気になる方は洗うこともできます。手洗いして陰干ししておけばすぐに乾きます。

「もう治らない」10年来の症状が5日で改善


―印象的なエピソードがあれば教えてください。

10年前に骨盤臓器脱になったAさんは、尿漏れ、歩行困難に悩まされ、普段から中腰になると臓器が出てきてしまって「もう治らない」と諦めていたそうです。
“下半身美人ベルト”装着から5日目で臓器が出なくなり、15日後にお会いした時には「尿漏れも止まり、何をしても臓器が出てこなくなりました」とのお声を頂きました。
「食欲が減ってダイエットにもすごく良かったです」とも仰っていました。“下半身美人ベルト”の効果で内臓が上がって、過剰な食欲が抑えられたのであろうと推察します。

(東京都葛飾区 S.K様 女性)



(山口県岩国市 A.M様 女性)



(北海道小樽市 K.H様 女性)



―10年悩んだ症状が5日で改善とは驚きです。ベルトをつけるだけで良いのですか?

歩行ができれば、ベルトをつけておくだけでも効果があります。
早期改善を希望する方は、ベルトを装着した状態で毎日1時間以上歩くことと、骨盤底筋体操をすることをお薦めしています。
Aさんの場合は日中、歩く時につけて、寝る時は外していると仰っていました。ギュッと締めずに、心地良くつけているだけで良いんです。

お客様の反響では“下半身美人ベルト”をつけて骨盤底筋体操をしている方は、目安として1か月ほどで改善の兆候が見られ、3か月ほどで症状に大幅な改善が見られる方が多いです。
症状に個人差がありますが、しっかり改善したい場合は長い目で見て、再発予防のためにも3か月以上は続けていただくことをお薦めしています。

これから増える困りごとのための下半身美人ベルト


―骨盤臓器脱は、女性の患者さんが圧倒的に多いのですよね。

私の推測ですが、ホルモンが1つの原因ではないかと思います。骨盤臓器脱の初期症状の1つである尿漏れが起こるのは妊婦さんが圧倒的に多いんです。
それは骨盤の下側が広がるからです。
妊娠3か月から産後にかけては、子宮弛緩因子とも呼ばれる“リラキシン”という、普段は緩まないじん帯や筋肉、腱を緩めるホルモンが分泌され、骨盤が開きやすくなります。
生理の時にも微量に分泌されますので、骨盤が広がって内臓が下がると、腸が圧迫されて便秘の症状が出る方がいます。
“下半身美人ベルト”は便通の改善を目的として開発したわけではありませんが、慢性的な便秘の方が数日で改善したというお声も寄せられています。
確かに“下半身美人ベルト”をつけると、便通がものすごく良くなります。下がってきて交通渋滞のようになった腸の下部が、骨盤の下側を心地よく支えてあげることによって、流れが良くなる。



妊娠中は妊娠高血圧症候群と呼ばれる症状が出る方もいらっしゃいますが、この原因も“骨盤の広がり”が原因と私は推測します。
この症状のある方は、必ずと言って良いほど、足のむくみや、下肢静脈瘤といって足の血管がコブのようにボコボコ膨らんでいます。
様々な方にお試しいただいた結果、多くの方が“下半身美人ベルト”を骨盤の下に適度に巻くと、血圧が下がりました。
骨盤の下を軽く支えてあげると、内臓が上にあがって、骨盤の中の血流やリンパの流れが良くなって、足のむくみ等も改善される方が非常に多いです。

―手術は本人次第と言われることが多いそうですが、どんな症状の方が受けるのでしょうか?

症状が進むと、歩いたり座ったりするたびに股にピンポン玉がずっと挟まっているような違和感が生じます。中には突出しすぎて痛みや出血が出る方もいます。
医師に相談すると「そんなに違和感がないようなら手術しなくても良い」と言われ、本人がどうしても気になる場合のみ手術するケースが多いようです。
内臓が突出しているので手術をしない場合には、衛生面に注意が必要ですね。
膀胱脱の場合は、尿が飛び散る症状が生活上とても困るために手術される方が多いかもしれません。

―なぜ手術しないと治らないと言われているのでしょうか?

医療の世界では原因が明らかになっていないからかもしれません。
私は妊婦さんの尿漏れや血圧などの症状を総合して、骨盤の広がりと深く関係していることが多いと判断しています。
尿漏れの予防・改善には“骨盤底筋体操”が効果的と言われ、インターネットにも動画がたくさん掲載されていますが、下からきちんと骨を支えないと、力が正しく入らなくて改善しにくいです。
10万再生を超えるyoutube動画でも「治りました」というコメントは1件もありません。



上図で簡単に説明しますと、骨盤の下側が広がると恥骨結合(左右茶色部分)が離れて広がります。広がった状態でいくら力を入れても、離れた結合の広さは変わりません。
恥骨結合部分を締めた状態で、骨盤底筋に力を入れられれば、正しい筋肉に作用します。

―最後に“下半身美人ベルト”で実現したい未来をお聞かせください。

10~20年後に高齢者人口が増加して、このままいくと骨盤臓器脱や下のトラブルで困る方が必ず増えます。
その中でも手術や再発、再手術が必要になる人を減らせるお役目があるのではないかと。
1番大事なのは「骨盤の下側の広がりが原因かもしれないな」と頭の隅に入れておいていただくことです。20年かければ、相当の方が助かるはずです。

お問い合わせはこちら

組織概要

HP:https://yurumin.com/
バランス工房 骨盤臓器脱解説ページ:https://yurumin.com/syoujyou-kotuban-zoukidatu.html
youtube動画チャンネル:https://www.youtube.com/channel/UC_6rVvP6eVHxbYjlOU_93RA

参考文献

Olsen AL et al. Epidemiology of surgically managed pelvic organ prolapse and urinary incontinence. Obstet Gynecol 1997; 89: 501-6

参考サイト

「平成 25 年 国民生活基礎調査」
:http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa13/dl/16.pdf
「秋田大学大学院腎泌尿器科学講座 骨盤臓器脱」
:http://www.med.akita-u.ac.jp/~hinyoki/general/diseasetreatment/pop.html
「メディカルトピア草加病院 骨盤臓器脱について」
:http://www.mtopia.jp/hinyou/pelvis.html

執筆者

取材・文:GCストーリー株式会社 阿南
画像提供: バランス工房

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