null
mamoria マモリア(mamoria)親の介護にはじめて
向き合うご家族を総合サポート

最新記事を受け取る

人気ランキング

おすすめ記事

キーワード一覧

大事な家族を守る!認知症の徘徊に効果的な対策法は?

介護中の家族が、目を離すと徘徊してしまうことにお悩みではありませんか?気がつくと家のなかをうろうろと歩き回ったり、外出したまま帰ってこられなくなったりする行動は、認知症の代表的な症状です。ここでは認知症の徘徊に効果的な対策法を、4つまとめてご紹介します。

家に鍵をかけて閉じこめてはいけない

家族が認知症で徘徊してしまう場合、徘徊を防ぐには家のドアや部屋に鍵をかけて出られなくしてしまう方法がシンプルで効果的だと考える方もいるでしょう。しかし、ドアに鍵をかけて閉じこめてしまうのは逆効果です。鍵をかけることにより本人にストレスを与えてしまい、認知症の症状を悪化させてしまう可能性もあります。

どうしても夜の徘徊が心配な場合は、家の内側からドアを開けるときに、一定の操作が必要なタイプの鍵を取りつける方法がいいでしょう。24時間いつも認知症の家族を見続けるわけにはいきませんから、上手に使っていくことが大切です。

徘徊の理由を見つけて、声かけをする

認知症の患者さんが元気に歩きまわるのには、意味があります。例えば、自宅に帰ろうとしている、過去の記憶から気がかりになっている場所へ行こうとしているなどの理由です。認知症になると、自分の今いる場所が自宅かどうかわからなくなったり、どこかへ出かけようとしても忘れてしまったりします。本人がなぜ動きまわろうとしているのか、その思いを聞き取って声かけをしましょう。

また、徘徊はストレスが原因になっている場合もあります。日常的に緊張したり、不安になったりしていると徘徊しやすくなるため、「どうしてまた外に出ちゃったの?」「勝手に家から出ないでください」と怒らないようにしましょう。なるべく本人が安心して過ごせるように接することが大事です。

徘徊センサーやGPS発信機を活用する

家族の不在時など、認知症の家族がひとりになってしまう時間に徘徊してしまうケースもあります。そのような場合は、すぐにでも徘徊している状況に気づくことと、どこにいるか居場所を見つけ出すことが重要になってきます。家から出て行ってしまったことを知るためにも、人の出入りを検知する徘徊センサーを家の玄関に置いてみましょう。

徘徊中の居場所を見つけるには、GPS発信機が役に立ちます。携帯電話にもGPS機能がありますので、いつも持っている携帯電話があればGPS機能をオンにしておきましょう。GPS発信機を持たせようとしても嫌がってしまう、という場合には、本人にはわからない徘徊対策シューズもおすすめです。靴にGPS端末を内蔵したもので、なにも持たずに家や施設の外に出て行ってしまっても現在地がわかります。

ただし、家の外に持っていくものが毎回変わってしまう場合、すべての服に連絡先の書いたワッペンを貼るのもよいでしょう。アイロンでくっつけるタイプであれば、あまり手間も費用もかけずに対策を行うことが可能です。

専門家や地域の窓口に相談してみる

徘徊してしまう認知症の家族を見守ることは簡単ではありません。家族だけで何とかしようと思っていても、今度は介護をしている側の家族にとってストレスになってしまうこともあるでしょう。家族だけの問題だと抱えこまずに、デイサービスを利用したり、専門家や地域の窓口に相談してみたりすることも良い方法です。

認知症の家族が家の外へ行こうとしてしまう場合は、ご近所の方にも相談しておくこともおすすめします。自宅から出ていこうとしていることに気づいてもらえたり、外出先で見かけたら連絡をくれる可能性もあります。まわりのサポートを得ながらもしもの場合に備えておきましょう。

半年から1年ほど、様子を見ながら待ってみる

認知症の症状は、半年から1年ほどすると変化します。徘徊も認知症の症状の一つなので、半年ほど様子を見ると収まってくるでしょう。大騒ぎしてお金や時間、頭を悩ませすぎず、徘徊に付き合ってあげながら症状を緩和させ、様子をみることも可能です。

徘徊対策で家族を守ろう

警察庁によると、認知症による行方不明者は平成26年時点で10783人でした。認知症の徘徊で警察に届けを出している人は年々増えていて、家族だけで探そうとしている人を含めると徘徊の件数はさらに多いでしょう。あまり考えたくないかもしれませんが、車を運転してしまって事故を起こしたり、出先で転んで大怪我をしたりといったケースもあります。

認知症の家族のために、徘徊対策として工夫できることは色々とあります。今回ご紹介した対策法を試して、大事な家族をやさしく見守っていきましょう。

最新記事を受け取る

関連キーワード

併せて読みたい記事

  • 【前編】励ましではなく、相手から見て「わかってくれる人」になる
    【前編】励ましではなく、相手から見て「わかってくれる人」になる
    2017年6月に公表された厚生労働省「保険医療2035」での提言では、当年の「総合診療医」資格化に向けて、質の担保・人材育成、地域主体の保険医療再編の重要性等に関するレポートが発表されました。 今回は「一般社団法人エンドオブライフ・ケア協会」理事、めぐみ在宅クリニック院長の小澤竹俊先生に「解決できない苦しみ」といかに向き合うか、お話を伺いました。 「スピリチュアルな苦しみに対する具体的援助」の普及に取り組んでおられます。
    記事を見る
  • 介護予防に効果あり!高知発祥で話題のいきいき百歳体操とは?
    介護予防に効果あり!高知発祥で話題のいきいき百歳体操とは?
    高知市で開発された介護予防を目的とした体操、通称『いきいき百歳体操』が、全国に広がりを見せています。今回はいきいき百歳体操の内容や効果についてご紹介します。
    記事を見る
  • ペッパーくんの介護導入事例まとめ
    ペッパーくんの介護導入事例まとめ
    2015年に発売され大きな話題となったソフトバンク社が開発したロボット『ペッパー君』。発売から即完売となり、さまざまなところで導入が広がってきています。今回は、介護現場での導入事例についてご紹介します。
    記事を見る
  • 最後の思い出も、家でつくる。「自宅葬」という選択
    最後の思い出も、家でつくる。「自宅葬」という選択
    故人との最後のお別れである「葬儀」が年々多様化しています。生前葬、家族葬、自由葬、直葬など価値観の多様化に伴い「自分らしい最後」も色々な選択肢が出てきています。 今回は、単に簡素化を目的とせず、形式や時間に縛られず故人とゆっくりお別れをする「自宅葬」を提案する、株式会社鎌倉自宅葬儀社の馬場翔一郎さんにお話を伺いました。
    記事を見る
  • 誰でも書ける!感謝と喜びが循環する「笑い文字」
    誰でも書ける!感謝と喜びが循環する「笑い文字」
    年明けが近くなり、年賀状の準備をはじめる方も多いのではないでしょうか。 手書きの手紙や葉書の価値を感じても、「字に自信がない。絵心もない」と、ためらう方も増えている印象です。 今回は、字を書ける人なら誰でも短時間で笑顔あふれる文字の書き方を習得できる「笑い文字」を全国に広げている、一般社団法人 笑い文字普及協会代表理事の廣江まさみさんにお話を伺いました。 約3年間で受講者数1.5万人(2017年春)が受講した「90分で書ける ありがとう講座」、地域限定の日本郵便とコラボした笑い文字フレーム切手(2017年12月発売)が大人気です。
    記事を見る