入院先を決めるのに重要なこと
家族が要介護状態になるまでの理由には様々なものがあります。
例えば、骨折などの外傷を理由にする場合、ガンや脳こうそくなどの体内の病気が原因となる場合、精神分裂症や認知症などの脳や精神の病を理由とする場合がありますが、入院おいて一番大きい理由は自宅での治療ができないことです。
この場合、家族にとってはお見舞いという形で要介護状態の家族に会いに行くことになりますが、これは家族にとって大きな負担になります。例えば、1週間ほどの入院ならばさほど負担に思わないことが多いですが、三か月半年と続く場合には、精神的肉体的に負担となることが多いです。
そのため、患者となる家族の入院先を決める際には、自身が会いにいくために重度の負担にならないかどうか距離環境なども考慮して選択することが大切です。
入院した時に困ること
実際、入院した時に困る問題としては、治療に関するものと要介護状態にある家族の不満に関するものがあります。
まず、治療に関するものは治療期間が延びることがあります。そもそも、入院をする時点で明らかになっている病状は実際精密検査をする前の場合であることも多いです。
そのため、入院してから検査をして病状が当初予想されていたものよりも悪く、治療期間が延びることになります。この際家族にとっては経済的にも精神的にも負担が増えることになります。そのため、当初予定されていた治療期間よりも延びる可能性があることもあらかじめ予想しておくことが大切です。
また、要介護状態にある家族の不満に関する問題としては精神的なものが多いです。そもそも、入院した当初は、病気を抱える患者にとっては病気や将来に対する不安が大きい時期です。この時期では、精神的に極めて弱っている状態のため、家族に対する依存度が上がり連絡を時間帯を問わずとって来たりお見舞いに来るようにお願いをされたりなどが多くなります。ですが、この時期に依存関係を構築させるとその後もそのようにやり続けなくてはならなくなるため、サポートする家族の方が精神的に辛くなります。
そのため、当初から自身が継続できるような対応をすることが大切です。
転院のきっかけ
急性期の病院に入院したとしても、症状が落ちつくにつれ、慢性期の病院に転院することが考えられます。入院当初から病院をいくつかリストアップしておくことが大切です。
また、入院した病院との環境が会わずに転院をする場合もあります。
この場合、具体的にどのような環境が会わないのかをよく考える必要があります。例えば、自身がお見舞いに行くことが難しい距離であることが原因であるならば、どのくらいの距離ならばお見舞いに行くことができるのかよく考える必要があります。
また、病院の医師や看護師が患者となっている家族と合わない場合には転院先の病院に実際に行ってみて雰囲気をしっかりと見定める必要があります。
転院するときの注意点
このように転院先についての候補についてご自身で情報を収集すること大切ですが、人に相談することも大切です。ソーシャルワーカーやケアマネージャーといった資格を持った人が現在入院している病院には勤務しています。
ソーシャルワーカーやケアマネージャーは患者が治療を終えるまでの計画を立てる知識ノウハウを持っているため、相談をすれば患者および家族のサポートをしてくれます。このような専門家に相談して適切な転院先を探すことは重要です。
また、最も重要なことは患者本人の意見を聞くことです。
実際、転院をすると一日を患者はその環境で過ごすことになります。そのため、本人が合わない環境にいってしまうとまた転院をすることになってしまうためまずは本人の意見を尊重しましょう。
まとめ
入院から転院まで患者本人だけでなく家族にとっても様々な問題や悩みが生じることが多いです。
ですが、いざそのような事態に陥っても冷静に対処するためには、事前に起こりうる問題や悩みを想定することが大切です。
このような想定をすることで実際に問題などが生じたときに自然と行動することができます。
実際に、家族が入院したことがない場合には、自分自身で想定することは困難ですがこのような場合には、しっかりとケアマネージャーなどに相談をしてより良い対処法を考えていくことが大切です。