核家族化が進む中、それに伴い遠距離介護をするケースが増えています。遠距離介護というと通常の介護に比べ、交通費の負担だけでなく心身共に負担が大きいものです。遠距離介護をしていくためにどういった点に気をつけるべきでしょうか。
遠距離介護が増えている
いざ親に介護が必要になっても、子どもは自分たちの生活を急に変えることはできません。子どもが親の家に戻って暮らすには仕事を辞めなければならない場合も多いですし、親を子どもの家に呼び寄せるのも、高齢者にとっては心身ともに過大な負担になります。そこで結局出てくる問題が「遠距離介護」です。遠く離れて暮らす親をどう見守っていけばよいのでしょうか。
遠距離介護と通常介護の違い
遠距離介護の場合、通常介護と違って毎日様子を見ることができないのが最大の違いです。そこで、まず大事なのが日々の見守りをどうするかです。ボタン一つで地元の消防署などとつながる「高齢者緊急通報サービス」を設けている自治体は多いので、登録をしておくと安心です。一般企業でも同じようなサービスを行っていますので活用しましょう。
また実際に介護が必要になった際に通常介護より介護サービスの利用など多くの外部の手を借りる必要がある、通うための交通費の負担なども大きな違いです。
地元の介護情報を集めておく
離れて住む親に介護が必要になり始めたら、地元の介護施設の情報をたくさん集めておきましょう。デイケアなどどこに通うことができるのか、必要な手続きは何かなど早め早めに情報収集します。いまは通所でよくても、いずれは介護施設への入所が必要になるかもしれません。入所となれば申請から入所までに相当の時間がかかりますから、かなり早期の段階から考えて調べておく必要があります。
親の日常生活を把握しておく
遠距離介護でも、いざというときに連絡窓口になるのは子どもです。親に万一のことがあったときに備えて、親の日頃の行動を把握しておくようにしましょう。かかりつけの病院や主治医の名前、持病と飲んでいる薬、よく出かける場所など、日常生活の行動パターンをしっかり理解しておけば、何かあったときでも慌てずに対応できます。貴重品の保管場所や友人関係についても聞いておくようにします。
遠距離でも常に目配り・気配り
たとえ住んでいるところが遠く離れていても親も子どもも安心して暮らすためには、情報収集と目配り・気配りがとても大事です。決まった曜日の決まった時間に電話をする、帰省したときには変わったことがないか家族全員でチェックするなど、親の様子をまめに見ることがとても大事です。地元の介護施設などとも連携をとりつつ、遠くからでも見守りを行うことが重要です。
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