改めて知っておきたい、入れ歯の役割
高齢になるにつれ、歯や口腔機能の老化も進行していきます。口腔機能を維持することは体全体の健康を維持するために軽視できません。今回は、高齢者の口腔機能の健康維持を助ける入れ歯についてまとめました。
高齢者にとっては重要なアイテム
高齢者にとって入れ歯はとても重要なものです。高齢になれば歯を失っていきますが、歯がないまま放置してしまうと健康を損なうことになります。入れ歯の機能と正しいお手入れ方法をぜひ知っておきましょう。
なぜ入れ歯は必要か
歯が無くなっていくのは自然のことではありますが、そのままにしておくと健康に悪影響が出ます。噛む力が弱くなると食べ物も制限されますし、脳への刺激も少なくなってしまいます。奥歯を噛みしめて踏ん張ることができないので、足腰の力も弱くなりふらついたり、転びやすくなる可能性も出てきます。
入れ歯の種類
入れ歯は、人工歯と義歯床からできており、部分入れ歯と総入れ歯があります。義歯床がレジンプラスチックでできているものが一般的で、ピンク色をしており厚みがあるのが特徴です。保険適用で作れます。この他、保険適用外にはなりますが、金属製やシリコン製もあります。
就寝時には外して保管
入れ歯は起きているときのみ装着し、寝る時は外してお手入れします。一日使用して顎も疲れていますし、夜は唾液の分泌が減るので口腔内に細菌が繁殖しやすくなります。ですから、夜は専用ケースに入れて保管しておきます。乾燥すると入れ歯は傷むので必ず専用ケースで保管することが大事です。
入れ歯の手入れ
入れ歯のお手入れは、まず義歯のブラッシングです。入れ歯の形状に合わせた入れ歯専用ブラシを使って汚れを落としていきます。歯磨き粉は傷がついてしまうので使いません。使う場合は専用歯磨き粉にします。そして必ず流水の下で汚れを洗い流しながら磨きます。入れ歯にはデンチャープラークというヌルヌルした細菌のかたまりが付着しますので、これを取り除くのがブラッシングの目的です。義歯床を持って歯を磨きますが、入れ歯は滑りやすいので洗面所に落として損傷しないよう、洗面器などを置いて磨くことがポイントです。次に、義歯洗浄剤を溶かした専用容器に入れて保管します。朝装着するときも、流水下でブラッシングして義歯洗浄剤をしっかり落としてから装着します。
上手に入れ歯を使いましょう
入れ歯は高齢者が豊かな食生活を楽しむのに必要ですし、健康にも影響を与えます。上手にお手入れをして使っていきましょう。
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