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親の介護と仕事の両立は難しい?両立するための3つのポイント

いまや4人に1人が高齢者となった超高齢社会の日本において、介護は決して他人事ではありません。親が階段から落ちた、だんだん物忘れが始まってきた、脳卒中による突然の入院...など、ある日突然、親の介護が必要になることも珍しくありません。今日本では、介護と仕事の両立に悩む人がとても多く、仕事を辞めざるを得なくなった人も。ここでは介護を理由に仕事を辞めないほうがいい理由、介護と仕事の両立のために気を付けたいポイント、それでも仕事を辞めたいときに約束してほしいことをご紹介しようと思います。

今、仕事を辞める人の6人に1人が介護離職者

「介護離職」という言葉を知っているでしょうか。「介護離職」とは、「親の介護に従事するために仕事を辞めること」を言います。超高齢社会と言われる日本において、世の中の介護事情は決して安泰なものではありません。団塊の世代が高齢者になった今、その高齢者の介護を担う世代の人口が少なく、働きざかり世代ひとりひとりの肩に「育児」「介護」「仕事」といった大きな社会課題がのしかかってしまい、仕事と家庭のバランスがとりづらくなってしまっているのです。

介護を理由に仕事を辞めるデメリット

親への愛情あふれる気持ちから、介護に専念したいと思っている、また金銭的に余裕のある方ならば、自分の選択として介護に向き合うことができるため、仕事を辞めて親孝行に専念したほうがよいでしょう。しかし、多くの人へは、介護に専念することはあまりおすすめしたくありません。

介護を理由に仕事を辞めた人のデータを見てみると、年収が男性で4割減、女性で半減しています。これだけの費用で家族を養い、かつ介護をしていくのはかなり厳しい生活になると考えられます。介護を理由に仕事を辞めた場合、の具体的な事例を見てみましょう。

例)54歳男性の場合
200名規模の会社の営業本部長。家庭は妻と大学生の子どもが二人。車で1時間程度のところに母親が住んでおり、突然の脳卒中で入院、介護が必要になった。妻に介護をお願いしようとしたが難しいと言われ、結局自分が介護をするしかない状況に。仕事も部長のため代役がおらず、両立が難しくなって辞職した。1年後、なんとか介護に慣れてきて、金銭的にも苦しくなってきたので、再就職先を探したが、55歳という年齢によって再就職先を探すのはとても困難だった。あっても今は介護職の求人ばかり。収入も3年前の半分まで減少した。子どももまだ大学生、自宅のローン返済も残っている。年金の受け取りまでにはあと10年...今は経済的にこれからどうやっていくべきか心配。

介護には自宅の改修費用、デイサービス等の利用費など毎月継続的に出費もかさみます。介護度にもよりますが、在宅介護の場合は平均年間40万円程度、施設介護の場合は年間300万円以上かかることも。介護の平均期間が10年間ですから、介護のためには平均で400万円以上、加えて毎月の生活費分の蓄えが必要になると言われています。基本的に介護のお金は「介護を受ける本人」(つまり親)の資産から出すことが原則ですが、そうはいっても不足分を補うことが必要です。また、親の介護は重なる場合もあり「両親が同時期に入院して、嫌がらせなのではと思うほどだった」という人もいます。

介護と仕事を両立するためにすべき3つのこと

1.「介護休業・休暇制度」「時短勤務」「残業への配慮」等の制度を使って、介護と仕事の両立の準備をする

もし親の介護が必要な状況になったら、まずは勤めている会社に相談してみることが第一です。企業は、「介護を理由として人を解雇してはいけない」介護と仕事の両立について相談された場合、「企業は社員が介護休業をとることを拒否してはならない」と法律で定められています。参考:育児・介護休業法 人事と話して配慮をしてもらうようにお願いをしましょう。会社の規模、性別など関係なく取得することができます。人事に「うちの会社には制度がないから」と言われてしまった場合、諦めるのではなく、都道府県労働局雇用均等室もしくは労働相談情報センターへ相談しましょう。人事に説明するための資料の提供や問題解決の援助もしてくれます。

  • 長期間休むな!?「介護休業」制度とは?
介護休業とは、育休とは違い「介護をするために休むための制度」ではなく、「介護と仕事の両立をはかる準備をするために設けられている制度」です。自分の家族が2週間以上の介護を必要とするとき、介護が必要な家族一人につき最大で93日の休業期間を受けることができるようになっています。2017年4月には、介護休業の分割取得も可能になります。ただし、家族の介護度が変更になるときに1回ずつという制限があるため、たとえば要介護2の状態では介護度が変わるまで1回しか休業期間は使うことができません。

  • 介護休業制度を取得するために使いたい「介護休暇」
さて、介護休業を使えるからもう大丈夫!というわけには行きません。親が緊急で入院することになった、ケアマネとの月1回の定例会に行かなければならないなど、長期間休む必要はないが会社を休むことができる制度が「介護休暇制度」です。この介護休暇は、親が突然倒れるなど緊急性の高いときに使うこともできるように、会社に「電話だけ」で申請することが可能で、介護が必要な家族につき1人につき5日、最大で10日間取得することができます。

  • 介護休暇中に「介護給付金」をもらって生活を維持する
介護休暇を使って介護休業を取得できた場合、介護休業中の給付金制度も利用しましょう。雇用保険に入っていれば、一定の要件を満たした場合介護給付金を受け取ることができ、介護休業を始めてから最長3か月間、給与の40%を給付してもらうことができます。2017年4月からは67%へ引き上げられます。介護は何かとお金がかかります。初期費用は平均91万円とのデータも。人事またはハローワークに相談して申請をしましょう。

2.かならずケアマネに仕事継続の意思を伝える

ケアマネは基本的に「介護をされる人が必要な介護サービス」を設計してくれる、個別指導塾の先生のような役割です。成績を伸ばすために(本人がよりよく生きるために)一週間のうちのどれくらい、どんな勉強(介護)が必要なのか、時間割(ケアプラン)を作ってくれます。ケアマネが最低でも向こう半年間の介護サービスを決めてしまうため、ケアマネに会った時に必ず介護と仕事の両立の意思を伝えてください。例えば、「夜の残業などが週に2回程度あるのでその時に預かってくれる施設がほしい」など、もちろん本人の要介護度、金額との相談はありますが きちんと伝えておくことで、自分が介護しやすい、ひいては親にとっても介護されやすい環境が実現できるのです。

3.頼れるものは頼る。完璧な介護を目指さない

介護離職者とそうでない人の介護内容を比較してみると、プロに任せることができた人が介護と仕事を両立できています。具体的には、入浴や排せつなどの専門的な介助は介護の専門家に依頼をして、そのほかの親とのコミュニケーションをとる部分や入退院の手続きなど家族が担ったほうがよい介護内容を行いましょう。

また、介護を完璧にやろうとすることはやめることです。
どんなにあなたが完璧を目指して頑張っても、あなたが笑っていなければ、あなたに余裕がなければ親御さんもイライラしたり、不安になったり、申し訳なさを感じてしまったりします。
「お風呂は1週間に1回は入れればいいか。」「今日は本人の気が向かないならデイサービスに行かなくてもいいか。」など、親をコントロールしないこと、完璧にできない自分を責めないことが介護のコツ、と多くの人が話しています。親の介護が予定通りにいかなくても、誰もあなたのことを責めないということを覚えていてください。

それでも辞めたい場合は?3つのポイント

1.まず辞める前に資金繰りの計画をたてる

辞めたときに再就職できる人の割合はかなり低く、再就職ができたとしても以前の給与の半額になる覚悟をしておきましょう。そのうえで、ライフプランと資金繰りの計画を立てましょう。今はFintech(フィンテック)系のアプリやWebサイトでマネープランを立ててくれる場合もありますし、フィナンシャルプランナーもたくさんいます。そういった人たちに相談をして、資金繰りの計画を立てて、介護中に余計な心配をしなくて済むように、また、あの時仕事を辞めなければ良かったと後悔しないようにしたいものです。

2.行政の失業保険などの制度を利用する

退職した場合は、失業手当を受けることをおすすめします。そのほかさまざまな手上げや免除、減免があるので、人事に相談しておくこと、またはハローワークに相談しに行きましょう。

3.家族の会など外部との接点を持ち続けること

在宅介護を始めたら、めったに外出する機会が減ってしまうかもしれません。外部との接点を持たないことは、親にとってもあなたにとっても精神衛生上よくありません。地域の介護者が集う家族会や地域包括などの行政窓口、専門家への相談を常にできるように様々なコミュニティと意識的につながっておきましょう。

高齢化する日本社会にあって、今後すべての人がぶつかる介護と仕事の両立問題。現状でも50代の6人に1人は介護をしています。意外と社内にも介護と仕事を両立している先輩や上司があなたの味方になってくれるかもしれません。または、将来、介護と仕事に悩むであろうあなたの部下のためにも、「どうせ会社は聞き入れてくれないだろう」とあきらめる前に、まずは人事に相談してみましょう。

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「仕事」と「介護」の両立 ポータルサイト
育児・介護休業法のあらまし-両立支援のひろば
介護休業給付の内容及び支給申請手続きについて

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