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介護離婚を避けるために、夫が知るべき心構え5か条

親の介護をめぐるトラブルに苛まれ、それまで仲のよかった夫婦であっても離婚という結果に至ってしまうケースが近年増えています。一生を誓ったパートナーを失うということはその後の人生の行き先にも影響しますから、介護によって離婚ということにならないために大切なポイントを押さえておきましょう。

介護離婚とは?

親や配偶者の介護をめぐり、トラブルが生じ離婚をするのが介護離婚です。現状としては、介護離婚の原因は親の介護に関するものが多くを占めています。たとえば夫の両親に介護が必要になったとき、妻との間にトラブルが起きるケース。また、妻自身の両親が要介護になったとき、夫の理解や協力を得られず離婚というケースもあります。

原因としては、介護をめぐる親や夫婦間の意見の食い違い、妻への一方的な負担増、金銭的な負担増などがあります。介護の時期がやってくるまでに家族間で話し合いが持たれず、介護の人員的・金銭的対応の役割分担がしっかりなされていなかった場合に、トラブルが生じがちです。また実際に介護が始まってみると、「想像と違った」という点も多く出てくるため、常に臨機応変な対応が求められます。

介護離婚の具体例

介護離婚の具体例として、たとえば長男の嫁として嫁いだ場合があります。普段は別居しており、盆正月に顔を合わせる程度だったのに、突然介護が必要になり妻に白羽の矢が立ちます。戸籍上は他人である義両親と突然一緒に暮らすようになり、食事や入浴の介助、時には排泄の介助や後始末を行うこともあります。それに対し、夫や彼らの兄弟は「長男の妻だから」と当然視し、手伝いも感謝もしません。法的に妻は義両親の介護の義務がないことを夫やその兄弟は知らないか、もしくは無視している場合があります。

これに金銭的な負担が加わったり、義両親と妻の間にトラブルが生じたりすると、なおさら妻は追い詰められることになります。自らの両親に割ける時間も減ってしまい、逃げ場のなくなった妻は最終的な解決策として離婚を提示することになります。

介護離婚のその後

介護離婚は、夫婦が熟年になった時点で生じがちな離婚のため、デメリットも大きくなります。まずは親の介護の担い手の問題です。頼りきっていた妻がいなくなってしまうため、これまで関わってこなかった夫やその兄弟が介護を担うケースが多くなります。介護に伴う金銭的負担も、夫の親族内でやりくりすることになるでしょう。

妻がいなくなるということは、介護以外にもいざという時助けてくれる人がいなくなったということでもあります。夫自身の老後や、万一病気になった際などに、傍で協力してくれる存在を失うということです。長年の配偶者を失った精神的負担も大きいものになります。自由な時間が増える、新たな恋愛に挑戦できるなどのメリットもありますが、自分の年齢や、自らを取り巻く状況を冷静に把握して判断するのが良いでしょう。

介護離婚を避けるためには“自分の親”ということを自覚しよう

介護が原因で離婚に至るケースで多いのは、妻が義両親(つまり夫の親)を介護するという場合です。妻にとっては「所詮は他人」ですから、なぜ必死になって他人の世話をしなければならないのだと不満が溜まりやすいのでしょう。

また法律的に見ても、妻は義両親の「法定相続人」にはあたりません。つまり、どれだけ献身的に介護をしたとしても特別な遺言が無い限りは亡くなったときの遺産をもらえることはないのです。「お金で解決できる問題か」と思われるかもしれませんが、自分が懸命に尽くして最期を看取ったというのに、生前に何の世話もしなかった血縁者が遺産の話になった途端にノコノコ現れたら良い気はしないですよね。もし自分の親の介護が必要になったときには、「妻にとっては他人である」ということをしっかり念頭において、自分の親だから自分が対応するのだと腹をくくりましょう。

夫が知っておくべき五カ条とは

しかし実際にはひとりで全て世話をするというのはなかなか難しく、妻の助けが必要な場面が出てくるでしょう。そのときに夫婦間でのトラブルを起こさないために心得ておくべき五カ条をご紹介します。

その1:親への最後の親孝行だと考える
親の介護は妻帯者であろうと独身者であろうと関係なく起こる問題ですから、夫婦の問題ではなく自分の問題として考えましょう。「自分が最期まで面倒を見る」、という強い気持ちを示すことで妻を安心させることもできます。

その2:妻に任せきりにしない
自分の親の介護に関しては、夫はあくまで「お願いする立場」です。「やってくれて当たり前」と思わず、しっかり自分事として問題を捉え丸投げしないようにしましょう。

その3:親にも「自分が面倒を見る」と示す
親が「嫁が世話してくれるのでは」という期待を抱き、妻にとってはそれがプレッシャーに感じてしまうこともあります。長男の嫁だから、と思わせないことも重要です。

その4:兄弟姉妹とも話し合う
結婚して別の家庭を築いていたとしても、兄弟姉妹にとっても親であることは変わりません。自分が最終的な責任を負うとしても、様々なトラブルに備えて兄妹と話し合い対応策を考えておけば妻への負担も減らせます。

その5:感謝の気持ちを忘れない
いろいろと対応策を考えても、やはり妻のサポートが必要になることはあるでしょう。時にはストレスを抱え愚痴や不満をこぼしてくるかもしれませんが、そんなときは真摯に耳を傾け感謝の気持ちを言葉で伝えましょう。「夫が自分の気持ちをわかってくれない!」となってしまっては次第に夫婦関係がギクシャクしてきてしまうかもしれません。

まとめ

熟年になって初めて経験する介護では、トラブルがつきものです。トラブルを無視し、妻に負担を強いていると、いつしか離婚という結末になってしまいかねません。介護の相手はあくまで自分の肉親であり、妻の肉親ではないということや、妻や両親への感謝の念を忘れずにいることが大切です。またいざという時困らないように、皆が健康なうちに介護方法や負担の分担について話し合い、両親や兄弟を含めて合意形成をしておくことが、トラブルを避けるポイントです。

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